クリニック・歯科医院・薬局 開業時の会計に必要なものリスト・決済サービス・軽減税率対策補助金

クリニック・歯科医院・薬局 開業時の会計に必要なものリスト・決済サービス・軽減税率対策補助金

2019.10.29 16:31




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クリニックや歯科医院・薬局などの開業時には、不動産、内装、医療設備など数多くの準備が必要になってきます。

ここでは、細かい準備である、会計周りの準備に必要なものをご紹介していきます。

経営が初めての場合は、クレジットカードを取り扱うにはどうしたらいいのか、意外と知らないですよね。今回は、クレジットカードなどの決済サービスにどのようなサービスがあるかについてもまとめました。(読了7分)

 

 

 

 

開業時の会計に必要なもの準備リスト

現金取り扱い関連

・レジ

 

 

いわゆるお金をいれて管理する「レジ」。レジスターと呼ばれています。日本語では、「金銭登録機」とも言います。

ネットでも多く販売されており、意外と手軽に購入することができます。amazonでカテゴリーもあります。

レジの購入は普段馴染みがないと思いますが、メジャーどころのメーカーをご紹介すると、CASIOSHARP東芝テックなどです。(リンク先はそれぞれの公式サイトの電子レジのカテゴリページです。)

 

 

レジ導入を増税前にしていたら要確認!軽減税率対策補助金

ここで経営者の方に押さえていただきたいポイントとしては、2019年10月に消費税率が10%に増税したことに伴い、2019年9月30日までにレジ・システム等の導入・支払が完了している場合に、複数税率に対応できるレジを新しく導入したり、対応できるように既存のレジを改修したりする際に使える“軽減税率対策補助金”という補助金が存在します。対象商品や要件を満たす場合に申請が可能です。

軽減税率対策補助金の申請期限は2019年12月16日までになります。

詳細は国税庁ホームページ内の軽減税率対策補助金についてをご覧ください。

 

 

・金庫

毎日の売上金を預金するまでの間や、釣り銭などの現金を医院内に安全に保管しなければなりません。その際に金庫が必要になります。

金庫もレジと同様にネットでも購入することができます。

比較的安価なものは小型の手提げ金庫など、2、3000円程度のものから1万円前後のものもあります。また、耐水・防水・警報アラーム付きなど、大きさや機能によって価格は10万円前後〜と幅広いです。

 

 

・おつりの小銭・紙幣

5万円分、10万円分など毎日決まった額をレジにいれておき、売上金を取り出すときはお釣り分を残しておきます。そのためキリのいい数えやすい額を決めてお釣りにしましょう。

患者さんにお渡しするお釣りだけ出なく、配達などの支払いを受付でする場合も考慮して十分な金額を用意しておきます。

 

レジのつり銭の内訳例


50000円の釣り銭の内訳例

5000円    2枚 ¥10000
1000円札 30枚  ¥30000
500円玉   10枚 ¥5000
100円玉 40枚 ¥4000
50円玉 10枚  ¥500
10円玉 40枚  ¥400
5円玉 10枚  ¥50
1円玉 50枚  ¥50
計 50,000円

 

レジのつり銭の金額や小銭の内訳は、ある程度開業して傾向がつかめてきたら調整しましょう。

 

まとまった小銭・紙幣は銀行で用意します。ここで気をつけておきたいのは、ゆうちょ銀行は両替商ではないので、業務として手数料をとって両替を行なっていません。(一部ゆうちょ銀行窓口では対応してくれる場合もあるようですが、問い合わせが必要でしょう。)

 

 

小銭・紙幣の用意は銀行へ

小銭は、各銀行に「両替機」という機械があるので、そういったところや銀行の窓口で両替して入手します。両替機の手数料は銀行によりますが、口座を持っていれば手数料がある程度無料になることもあります。小銭の両替の手数料は、50枚まで無料など1日の無料の上限が各銀行ごとに決まっています。弊社調べでは、メガバンクだと三井住友銀行が手数料が最安です。(2019年10月現在)

また、銀行ごとに両替機カードというものがある場合が多く、口座開設の際に手続きをして作成しておくと営業開始時にスムーズです。

 

紙幣の場合は、銀行ATMなどで券種指定ができるATM機の場合では、両替ではなく、引き落としで紙幣を入手することもできます。

 

 

メガバンクの両替機手数料比較表(両替機専用カード利用の場合)

手数料は銀行により異なります。主なメガバンクの両替機専用カード利用の場合の両替機手数料の概要を表にまとめました。キャッシュカードの場合は回数や金額が異なります。詳細は各サイトをご確認ください。(2019年10月26日現在)

 

  三井住友銀行(SMBC) 三菱UFJ銀行 みずほ銀行 りそな銀行
無料枚数

1~500枚

2回目以降200円

1~10枚

(2回目以降200円)

1~10枚

(2回目以降 300円)

なし
超過分 501~1000枚 400円

11~500枚 300円

501~1000枚 600円

11~500枚 400円

501~1000枚 800円

1~500枚 300円

501~1000枚 600円

(参考リンク 記事末尾へ)

 

 

・お金を受けるトレー

よく飲食店や小売店のレジには、お金の受け渡し用のお皿がありますね。トレーは置いてあると患者さんもお金を受け渡ししやすくなります。

ネットで検索する際には「お金受け皿」「トレー」「キャシュトレー」「コイントレー」などといれると出てきます。

金属・プラスチック・木・革製など素材も様々です。医院の内装にあうデザインのものを選びましょう。物によって数百円からあります。

 

 

 

・クレジットカード決済システム(詳細は次の見出しで)

 

・領収書

レジで印字できる場合もありますが、簡易的なレジの場合は、領収書用の用紙を利用することになります。市販のものを利用するか、医院オリジナルのロゴや住所などを印字して作成しておくパターンになります。

オリジナルのものを作成する場合は、医院のパンフレット・ポスターなどそのほかのグラフィック類を制作するときにまとめてデザイナーに依頼しておくと楽でしょう。

小銭やお札を数える手間とミスを軽くしたい医院にはコレ!

 

高速コインカウンター

 

紙幣カウンター

 

その他、会計時に必要なもの

・次回のアポイントの予約カードなど

・売上げ金を振り込みに行く時のお金の入れ物・通帳入れ等

・印鑑・医院住所などのゴム印等

・紹介状など書類渡し用の封筒

 

 

決済システム】現金以外の支払い方法を用意する

クレジットカード以外にも電子マネー決済などを導入するのであれば基本的には決済代行会社と契約する必要があります。

決済代行会社を導入することで決済が楽になるだけではなく、他にもメリットがあります

決済代行会社で決済を通すことで支払いでの金銭トラブルが発生しづらいことです。更に支払いでの障害が発生した場合の責任は決済代行会社にあることが多いのでお店でのリスク転嫁として利用することもできます。

決済代行会社を経由せずに決済をさせるためにPayPalを使用する場合もありますが、基本的にクレジットカードしか使用することができないので他の決済サービスには対応していません。

そこで様々な支払いに対応した以下の大手決済代行会社をピックアップしてどの決済が利用でき、どんな決済サービスが利用することができないのかをまとめて表にしました。(2019/10/24時点)

 

 

Square

https://squareup.com/jp/ja

Squareはシンプルさを追求している決済サービスです。

お手元のスマホやタブレットをカード決済端末にするサービスです。 決済手数料は3.25%からと従来のリーダーと比べ手軽です。

アカウント作成は無料、月額固定費でなし。

スマホ、タブレットがあれば、必要なのはSquareリーダー(7,980円)のみ。 ですが、キャッシュバックキャンペーンと組み合わせると、実質ほぼ「無料」で始めることができます。

 

【新規限定】今だけカードリーダー代が実質無料に!

 

 

 

 

SBペイメントサービス

https://www.sbpayment.jp

 

ソフトバンク株式会社の子会社であるSBペイメントサービス株式会社が運営する決済サービス。

 

 

Coiney

Coinyは店舗にクレジット決済を簡単に導入できるサービスで、手数料3.24%~利用できます。

 

 

Veritrans

https://www.veritrans.co.jp/payment/

多彩な決済手段を一括導入・一元管理できるサービス。

 

 

決済代行サービス比較表

概要(2019/10/24現在)

  Square SBペイメントサービス Coiney Veritrans
クレジットカード

・VISA

・Mastercard

・American

Express

・DISCOVER

・Diners Club

・JCB

・VISA

・Mastercard

・American

Express

・DISCOVER

・Diners Club

・JCB

・VISA

・Mastercard

・American

Express

・DISCOVER

・Diners Club

・JCB

・SAISON CARD

・VISA

・Mastercard

・American

Express

・Diners Club

・JCB

デビットカード クレジットカードと同様のデビットカードを使用可能 不明

・VISA

・Mastercard

・American

Express

・JCB

など国際ブランドマークがある物のみ使用可能

不明
電子マネー決済 アップデートにより対応予定(2019/10/24時点では未対応)

・楽天Edy

・Suica

・PASMO

・WAON

など

・Suica

・PASMO

・manaca

・ICOCA

など

・Suica

・楽天Edy

・WAON

・nanaco

口座引き落とし 未対応

・Web登録

・ペーパー登録

上記2種類の方法で手続き可能

未対応

・Web口座振替

Web上で口座振替の登録が可能

スマホでの支払い 未対応

・docomo

・au

・SoftBank

未対応

・docomo

・au

・SoftBank

・フレッツ・まとめて支払い

 

 

自動精算機

自動精算機を導入することによって、金銭の受け渡しのミスがなくなるだけでなく、支払いまでの待ち時間などを短縮することができます。それ以外にも、現金だけでなくクレジットカードも利用できるようになるため、日本人だけでなく外国人にも利用しやすくなります。

このような利点がある自動精算機ですが機種によってどのような違いがあるのかそれぞれまとめました。

 

 

Clinic KIOSK

https://www.densan-s.co.jp/products/ClinicKIOSK.html#

再来受付機と精算機が一体になっているサービス。

 

 

TEX-3900series

https://www.almex.jp/mc/products/adjustment/tex-3900.html

医療機関向け自動精算機の第6世代機種で、優しいバリアフリー対応機です。

 

 

ハヤレジ

https://hayaregi.com/

医科・歯科・調剤薬局向けのセミセルフレジ。

 

 

Happy Self for

TERAOKAのクリニック向けセルフレジサービスです。

https://www.teraokaseiko.com/jp/l/smileself-forclinic/

 

 

自動精算機 機能比較表

  Clinic KIOSK TEX-3900series ハヤレジ ハッピーセルフ
クレジットカード

対応

※提携会社によって変動

対応

※提携会社によって変動

対応

※提携会社によって変動

対応

※提携会社によって変動

電子マネー アップデートにより対応予定(2019/10/24時点では未対応)

対応

※提携会社によって変動

対応

※提携会社によって変動

対応

※提携会社によって変動

電子カルテ・レセコン連動 両機能共に対応 未対応 両機能共に対応 レセコンのみ対応

(2019/10/24現在)

 

 

スマホ決済(PayPay, Line Payなどのコード決済)

決済システムの導入方法についてはご理解いただけたかと思います。スマホ決済の導入方法などの詳細については下記記事にまとめてあります。

クリックすると別タブで開くので気になる方は、この記事の後にご一読ください。

【開業】新規電子決済サービス〇〇ペイを医院で導入するには?簡単解説キャッシュレス決済システム導入方法!

 

 

クリニック向け決済システム

これまでにさまざまな決済システムを説明してきましたが、ここで特にクリニックに特化している決済システムをご紹介します。

 

 

Healthee One コレクト

株式会社 HealtheeOneによる、クリニック向けに特化した総合決済サービス

https://healtheeone.com/services/collect.html

 

対面での決済や、遠隔診療などで利用できるメール決済のサービス。診療報酬支払基金などに対してクリニックが保有する診療報酬債権の立替及び回収サービスもあるそうです。

料金等の詳細は記載がないため、問い合わせが必要です。

 

 

Epsilon by GMO 医療オンライン予約時決済

https://www.epsilon.jp/service/business/medical.html

病院・クリニックの予約時にオンライン決済ができるサービス。 患者さんの待ち時間を短縮につながります。

最速1営業日でクレジットカード決済導入可能。初期費用・処理料無料と手軽に使えるサービスです。

 

 

アナザーレーン

https://www.alij.ne.jp/category/hospital

 

一般的な店舗などに設置する据置型のCAT端末を取り扱っています。クリニックに特化したサービスではありませんが、幅広い業種に導入実績があり、ホームページの一覧には病院・クリニックも対象と掲載されています。

 

 

まとめ

今回は、クレジットカードの決済などのシステムをご紹介してきましたが、現在ではクレジットカードだけでなく電子マネー決済などいろいろな決済方法を選択することができます。決済システムを導入することによって、お釣りの金額ミスなど金銭面の問題を解決できるだけでなく、クレジットを主に利用する外国人なども利用しやすくなります。事業者と顧客にも十分なメリットもあるので、一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

【両替機手数料に関しての参考リンク】

・みずほ銀行サイト その他手数料一覧ページhttps://www.mizuhobank.co.jp/rate_fee/fee_sonota.html

・三菱UFJ銀行 窓口・両替機の円貨両替手数料改定のお知らせ

https://www.bk.mufg.jp/info/20180104_ryogae.html

・りそな銀行 手数料情報

https://www.resonabank.co.jp/kojin/kinri_kawase/tesuryo/#03

・三井住友銀行 円貨両替

https://www.smbc.co.jp/kojin/otetsuduki/sonota/ryougae/

 

 

 

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