【開業資金調達】医院やクリニックにもチャンスあり?!な国の補助金・IT導入補助金

【開業資金調達】医院やクリニックにもチャンスあり?!な国の補助金・IT導入補助金

2019.08.10 17:15




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開業時に、医院の設備や、運転資金を賄うために、どうしても必要になってくるのが、「資金調達」という課題です。

 

資金調達の手段には、大きい額なら、自己資金・融資(親戚・知人からも含め)。一部を補填する程度の少額であれば、クラウドファンディング ・補助金などが挙げられます。

 

今回はそのうちの補助金に関して取り上げて行きたいと思います。

 

今回アドバイスをいただいたのは、補助金のプロである水戸 脩平さん。

 

水戸 脩平さん

株式会社MITOS 代表取締役社長・中小企業診断士
https://www.facebook.com/MITOS0701/

早稲田大学政経学部卒業後、富士通、リクルートを経て中小企業診断士として、数々の企業のサポートを行う。

現在は、株式会社MITOS 代表取締役として、アスリートの起業・事業継続支援を行なっています。

 

運営

水戸さん、実はお願いがあります。

医療系の読者のために教えていただきたいのですが、クリニックや医院が利用できそうな補助金って、、、ありますか??(なさそうかな…??)

 

 

 

水戸さん

ありますよ!

 

 

運営

ぜひ!教えてください!

 

 

水戸さん

自治体の医療系補助金や助成金(雇用・人材育成等)もありますが、医療機関が活用できそうな国の補助金は、以下のものがあります。

 

医療機関が活用できそうな国の補助金①「医療施設等施設整備費補助金」

②「臨床研修費等補助金」

③「小規模事業者持続化補助金」

④「IT導入補助金」

 

水戸さん

上記2補助金(①②)は、「医院・医師の地域偏在・診療科偏在の更なる是正」が目的のため、地方の自治体に予算が多く張られています。(厚労省が予算を確保→各都道府県に交付)

③小規模事業者持続化補助金は販路開拓・生産性向上に、④IT導入補助金は医療系のシステム導入(ホームページは原則NG)に主に活用できます。

 

 

 

 

 

運営

意外と医院でも申請できそうなものがあるんですね!

水戸さんどうもありがとうございました!

それでは、ここでそれぞれの補助金についてもう少し見ていってみましょう!

 

 

 

 

①「医療施設等施設整備費補助金」

https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/rinsyo/hojogaiyo/dl/shisetsu_02.pdf

 

医療施設等施設整備費補助金は、へき地医療の確保及び臨床研修医の研修環境の充実等を図るこ とを目的としています。

具体的には、
へき地診療所施設整備事業/過疎地域等特定診療所施設整備事業/へき地保健指導所施設整備事業/研修医のための研修施設整備事業/臨床研修病院施設整備事業/へき地医療拠点病院施設整備事業/ 医師臨床研修病院研修医環境整備事業/離島等患者宿泊施設施設整備事業/産科医療機関施設整備事業/死亡時画像診断システム施設整備事業
の事業が対象です。

【補助率】補助対象経費の1/3〜1/2
【補助額】下限金額あり。エリアごとに地域別1平方メートル当たり単価表が定められています。

 

②「臨床研修費等補助金」

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/kouhuyoukou_1.pdf

こちらは医師・看護師・歯科医師等の研修機関となっているような規模の組織が利用できる補助金です。

 

医療関係者研修費等補助金/臨床研修費等補助金を交付の対象としています。それぞれ細かく規定があるので、詳細は上記厚労省のリンクからご確認ください。

 

③「小規模事業者持続化補助金」

https://h30.jizokukahojokin.info/

【補助対象者】商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる「小規模事業者」

※補助対象にならないものに、・医師、歯科医師、助産師、医療法人と記載されているため、医院とは別の事業をする場合と考えておくのが良さそうです。詳細は補助金要項をご確認ください。

【補助対象経費】
①機械装置等費、②広報費、③展示会等出展費、④旅費、⑤開発費、⑥資料購入費、
⑦雑役務費、⑧借料、⑨専門家謝金、⑩専門家旅費、⑪車両購入費(買い物弱者対策事業の場合に限る)、⑫設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)、⑬委託費、⑭外注費

【補助額】補助上限額 50万円(75万円以上の補助対象となる事業費に対し、50万円。75万円未満の場合は、その2/3。)
【補助率】補助対象経費の2/3以内

 

④「IT導入補助金」

https://www.it-hojo.jp/

 

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助し、業務効率化・売上アップをサポートするもの。

【補助対象者】中小企業・小規模事業者等(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)

例:常勤300人までの医療法人、社会福祉法人、学校法人など。

【補助対象経費】ソフトウエア費、導入関連費等(IT導入補助金サイトで公開予定のITツールが補助金の対象。)

【補助金の上限額・下限額】A類型 40万~150万円未満/B類型 150万~450万円

【補助率】1/2以下

 

【ワンポイント】医療機関で使えるIT導入補助金対象ツール

https://www.it-hojo.jp/applicant/vendorlist.html

こちらの検索から業種・エリア等を選択すると検索できます。

もしくはgoogleやYahoo!など検索で、「使いたいツールの種類 + IT補助金」を入れて調べるのでも見つけやすいです。大体のIT導入支援事業者に採択されている事業者はホームページには「IT導入補助金のご案内」などを掲載しています。

たとえば「医院のホームページにチャットボットをいれたいな」と思っている場合。

Googleで「チャットボット+IT補助金」などと調べると、IT補助金が採択されているサービスが出てきますよ。

 

まとめ

①②は主に研修機関などの施設向けの、補助金になるので、あまり一般的ではないかもしれません。令和の現在だと、④のIT補助金が最も使えそうですね。

以上は国の補助金を取り上げましたが、例えば、東京都の保健局などでは、サイト内に民間医療機関向け補助金概要のページを設けています。http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/jigyo/h_gaiyou/index.html

その他の自治体でも、各自治体で行なっている補助事業もある可能性があるので、ご興味ある方は、一度調べてみてはいかがでしょうか?

補助金は、申請がかなり煩雑であったり、申請が通っても、補助金を受け取るまでの書類などが非常に煩雑な場合が多いので、費用対工数が見合うかは、一度専門家に相談してみるとよいかもしれません。

一般に国の補助金が一番通すのが難しく、自治体など母体が小さくになるにつれて競争率や審査書類の煩雑さはマイルドになります。

上手に補助金を活用して、医院の運営に役立てましょう。

 

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