#26 経験を踏まえた転職。管理栄養士が若き世代、医療職に伝えたいこと。

#26 経験を踏まえた転職。管理栄養士が若き世代、医療職に伝えたいこと。

2020.04.11 09:00




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Dspace Plusの「のぞき見みんなのキャリア」では、医療職の方のキャリアや人生に対しての視野を広げることを目的に、様々な医療職の方のインタビューを取り上げています。

 

26回目の今回インタビューするのは、管理栄養士としてお仕事をしている たろうまるさんです。たろうまるさんは、給食会社⇨病院勤務⇨介護老人保健施設と、経験を積むための転職をご経験されています。

 

管理栄養士たろうまるさんのキャリアについてのお考え、医療業界に関してのお考えについて教えていただきました。最後には、他の医療職の方へのメッセージもあります。ぜひご一読ください。

 

 








 

たろうまる

管理栄養士。大学卒業後、管理栄養士免許取得。新卒で給食委託会社に就職し、出向栄養士兼調理担当となり2年勤務。その後、総合病院へ転職し、主にNSTに従事し3年勤務。その後、現在の介護老人保健施設へ転職し、現在に至る。

趣味は野球・ソフトボール・ペットのリクガメのお世話。

 

 

 

ーまずはたろうまるさんが管理栄養士を目指したきっかけをお教えください。

 

恥ずかしながら、高校の最終学年辺りまで管理栄養士という仕事を「ただ給食作っとる人やろ?」程度にしか思ってませんでした

そんな風にしか思ってなかった時に、部活動のトレーニングの一環として、管理栄養士さんから食事についての話があり、「管理栄養士ってスポーツ分野でも活躍してるんだ。めちゃくちゃカッコいいわ。」と憧れを持ったことが管理栄養士を目指すきっかけになりました。

 

 

ーたろうまるさんは、現在は、どのようにお仕事されていますか?

 

先程お伝えしたように憧れはスポーツ分野で活躍する管理栄養士でした。しかし、大学に入ってからは見識が広がり、広い範囲で多種多様に渡る分野で管理栄養士が活躍している又は活躍できると知りました。

管理栄養士を取ったらまずは、調理を出来る様にしなければと思い給食委託会社へ、その後、給食分野での経験は十分に積ませて頂いたので、管理栄養士であれば一度は経験しておきたい臨床分野の病院へ転職、そして未経験であった今の介護老人保健施設へ転職しました。

本来なら、転職回数が多いので好ましくないかもしれませんが、せっかくたくさんの活躍できる舞台があるなら挑戦しないと損だと思い、今のような働き方になっているのだと思います。

 

 

ーキャリアの選択を悩んだことはありましたか?現在のキャリアに進むに当たって、どう決断しましたか?

 

どちらかと言えば悩みましたが、すごく迷ったかと言われればそうでもないです。

管理栄養士は、キャリアを積んでいくのは他のコメディカルと同じだと思いますが、他のコメディカルとは少し違い、医療のみならず、飲食・開発・営業などといった分野でも資格を使って働くことができるのは一つの強みでもあると思うんです。

だからこそ、自分で何か重視したい部分があればそこをベースにすれば特に悩まなくても決断できると思います。

それこそ、お給料が良いだったり、医療分野に強い管理栄養士、などですね。

私は好奇心だけが重視すべき部分でしたが、自分の中での最低限のキャリア形成は行なってからなので、あまり悩まなくて済みました。

 

 

ー今後は、どのようにお仕事をしていこうと考えていらっしゃいますか?

 

そうですね。昨年結婚したばかりなので、流石に今までのように転職は出来ませんが、最終的に食事への根幹となる食材を生産する方へ転職したいですね。

ですから最終就職先は農業従事者ですね。

決してふざけてる訳でもないですし、当然甘くないことと思いますので、理想であり、一つの考えと思っててください。

栄養や食事のことをわかる管理栄養士が作る野菜ってなんか興味がありませんか?

好奇心には勝てません。

 

 

ー現在の働き方ならではのエピソードや感じていることがあれば、それもお教えください。

 

①給食委託会社

②病院

③介護老人保健施設

でのエピソードや感じていることをそれぞれお話しします。

 

管理栄養士 ✕ 給食委託会社

まずは ①給食委託会社 ですが、精神的にも肉体的にも大変でしたね。

私は出向栄養士兼調理担当だったので、毎朝4時出勤から早くて夜の7時に帰宅。遅い時は10時まで残ってました。

しかも、何故かこういう業界は人が慢性的に不足しているので、休み無しで1ヶ月ぶっ通しで上の勤務時間だったことがあります。

ただ、単純に変な事業所に当たってしまっただけで、他の事業所はそうでもなかったようです笑。

もちろん良かったこともあります。

栄養士の基本となる調理や厨房の衛生管理、委託会社の契約の仕組みなど沢山の基礎となる部分を学ばせていただきました。

 

管理栄養士 ✕ 病院

②病院に関してですが、上記のような経験の後なのですごく楽に感じましたね。

でも、それは身体面だけであって

今度はめちゃくちゃ勉強しないといけなくて、医学的な知識や、カルテの用語、栄養と医療を交えた食事内容を医師に提案したり、はたまた、経管栄養の方には栄養剤流した後の腸音聞いたり、本当に良い意味で休む暇がなかったです。

でも、知識がどんどん入ってきて凄く楽しかったです。

そうやって学んだ知識や経験をフル稼働させて、「あんたの食事の話凄くわかりやすくて良かったよ。」なんて言われた時には、涙が出るくらい嬉しかったです。

 

管理栄養士 ✕ 介護施設

③介護老人保健施設では、現在就業中ですが、

実は一番難しいかもしれないです。

例えば、栄養状態を知るためのツールとして採血データが一番分かりやすいですが、積極的に採血自体をまず行わないため、食事量や体重、観察するフィジカルアセスメントなどに頼ることになります

この辺は現場での慣れがないとどうしても、「何がダメなのか」という部分が分からないまま流される可能性が高いので、個人的には最初の働く場所としてはあまりオススメはしないです。

やっぱり、②病院 → ③介護老人保健施設 のルートか

①給食委託会社②病院③介護老人保健施設 のルートがキャリアを積む上でいいかなと思っています。

 

 

ーお仕事の日はどのようなスケジュールで生活していらっしゃいますか?

 

介護老人保健施設 管理栄養士 たろうまるさん のタイムスケジュール

 

    • AM 6:00

      起床・出勤準備

       

    • AM 6:30

      通勤

       

    • AM 8:10

      出勤

       

    • AM8:30

      勤務

       

    • PM17:15

      勤務終了

      ※日により残業有 

    • PM18:30

      帰宅

       

    • PM19:00

      副業・趣味

       

    • PM21:00

      お風呂・洗濯など

       

    • PM23:00

      就寝

       

 

 

ー現在キャリアを継続する上で、大変なことと、それに対して工夫している点は?

 

経験している職場が多く、それぞれで学んだ部分が膨大なので、学んだことを忘れないようにすることが単純だけども一番大変ですね。

学んだ部分は膨大であっても、必ず栄養学・医療・調理の部分で繋がりがあるので、職場でも関連づけて

記録を取ったり、家に帰った時に振り返れるようにしてます。

 

 

ープライベートと仕事の両立を実現するため今の医療業界に必要なものは何でしょうか?

 

完全に主観ではありますが、よく言われるマンパワーの不足の解消も当然必要だとは思いますが、ただ人を集めるだけではなく、質も重視しないことには、なかなか難しいと思います。

コメディカルで異なる部分はあると思いますが、

例えば、Aという分野ではAさんしか対応出来ない。→対応できないからAさんに電話しなきゃ!

のような状況があった時には、プライベートも何もあるかい!

みたいなことにもなり得ると思います。

難しいですが、まずは人材 → 『適正な育成』で質を高める。

軒並みですが、この部分が両立には一番重要かと思います。

 

 

ー今後の医療業界の動きに期待することをお教えください。

 

この業界以外は働きたくない!と思わせてくれるようなやりがいや待遇・環境を整えて欲しいと思います。

 

 

ー最後に、これを読んでいる医療職の方に一言お願いいたします。

 

全員とは言いません。少なくとも私の同僚である管理栄養士は医療職として認めてもらえてないという劣等感を抱きながら、常に仕事をしていました。

もし良かったら、あなたの職場の管理栄養士に栄養関係の疑問があれば気軽に声をかけてください。

そして、頼ってもらえると凄く嬉しい思いでいっぱいになりますので、どうかよろしくお願いします。

 

 

最後に、

管理栄養士を目指している(目指そうとしている)学生にどうしても言いたいことがあります。

 

管理栄養士として働くようになれば

嫌でも知識はつくし、勉強することになるので、日本のみならず世界にどんな料理があるのか、またどんな調理をするのか、その料理の背景にはどんな人たちがいるのか、盛り付けや食べ方はどうかなどと言った基本的な「食事」という部分を学んでください

学生の時間がある内に友達や彼氏や彼女、家族を連れてちょっとお高い懐石料理の店に行って、雰囲気や空気感、食事なんかを肌で感じてください。

知識は後からでもつきます。体験や経験は今しかできません。ぜひ、今のうちに出来ることをしておきましょう!

 

 

ー管理栄養士 たろうまるさん、今回は貴重なご経験をお話いただき誠にありがとうございました。実際に職についてから気づくこと、思うこともありますよね。将来の管理栄養士さんへのメッセージもきっと届くと思います。

 

 

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