#72 口腔外科時代に医師を目指すことを決意。海外で医学部生になった歯科医師
2022.08.08 09:00
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医療職の方のキャリアや人生に対しての視野を広げるDspace Plusの「のぞき見みんなのキャリア」では、様々な医療職の方をインタビューします。
72回目は、海外に医学部生として留学中の歯科医師、Dentist先生です。
キャリアや留学に至った経緯、医療業界に関してのお考えについて教えていただきました。ぜひご一読ください。
写真はイメージです。
Dentist
歯科医師、医学部生(留学中)。
歯科大を卒業後、大学病院口腔外科、一般歯科医院に勤務。口腔外科に勤務時代に医師になることを決意し、一通り歯科医師の治療もできるようになり、大学(留学)の資金も溜まったことが、自分の中で一つの節目となり、医学部留学に踏み切る。
ーまずはDentist先生が歯科医師を目指したきっかけをお教えください。
小さい頃から祖父母と過ごすことが多く、病気がちな祖父の姿をみて育ち、人を助ける仕事に就きたいと考えていました。また、中学生の時に行った職場体験の診療科が偶然口腔外科だったことも大きな理由です。歯科治療から手術、全身管理まで行う口腔外科医の先生の姿がとても印象的でした。
ー現在のご専門と、その道に進んだきっかけをお教えください。
口腔外科と一般歯科です。口腔外科医になりたかったため、卒後は、口腔外科で研修を行いました。また、やはり歯科医師として全ての治療を網羅し、患者さんの治療をしたいと考え、研修修了後に一般歯科医院に勤務しました。
ー現在、医学部に留学されたとのことですが、留学のきっかけと、留学するに当たってどう決断したか教えて下さい。
きっかけは口腔外科に勤務していたとき、がんの患者さんの治療に携わったのですが、全身状態の把握や術後管理が大変難しく、患者さんをより適切に診るには、医学知識が必要と考え、更に論文を素早く正確に読むために英語で医学を学びたいと思ったからです。研修医の時に一般歯科で働き、歯科治療もマスターしてから留学を決断しようと決めていました。
ー留学に当たってした準備と期間を教えてください。
TOEFL、入学試験科目の英語、化学、生物などを半年ほど自分で勉強しました。留学は日本の事務局を通してしました。学費プラスのお金はかかりますが、手続きがスムーズで失敗がないです。語学レベルは英検2級程度でした。留学経験はなかったです。大学合格後から、事務局の手順通りに手続きを進めて半年後に渡航しました。
ー留学してみて、日本と比べて新鮮だったことや、留学先の医療や研究でいいなと思った点、逆に日本の良さを感じた点を教えてください。
私はまだ医学生なので、授業の話になるのですが、まず、定期テストは選択問題が少なく、各教科、くじで引いたトピックに関してエッセイを書くというものでした。考える力や深い理解が必要だと感じました。また、日本の良い点は授業の話になるのですが、各講義で重要な部分を先生が提示してくれるので、要点を外さず、学習しやすいところだと思います。
ーDentist先生は、現在どのようにお仕事されていますか?
今は学生なので夏期の2ヶ月のみ日本に帰国し、一般歯科、訪問歯科の仕事をしています。医学部を卒業できたら、歯科医師の知識、技術を活かしながら救命センター、口腔外科で医師として働きたいです。
ーお仕事の日はどのようなスケジュールで生活していらっしゃいますか?
海外医学部生歯科医師 Dentist先生の仕事の日のタイムスケジュール
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AM 6:30
起床
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AM7:30
電車通勤
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AM9:00
診療開始
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PM19:00
診療終了
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PM19:30
電車で帰宅 ,買い物
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PM21:00
家に到着、夕食
口腔外科時代から一日一食なんです。
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PM24:30
就寝
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ーキャリアの選択を悩んだことはありましたか?今後のキャリアについての考えについても合わせて教えて下さい。
一般歯科に勤務し、院長不在の曜日は一人で医院を回せるようになり、せっかく患者さんに自分が思うような治療ができるようになったのに、医師になるには仕事を数年間できなくなることが残念でした。
今後数年(あと医学部で5年半学びます。)、学生の間は夏期のみ日本で歯科医師として働き、卒後は歯科知識を生かしながら医師として働きたいです。
ー現在の医療業界で課題に感じていることはありますか?また、今後の医療業界に必要なものは何だと思いますか?
課題は医師に関しては診療科の偏りが医師不足と言われる原因の一つだと思います。また、今後必要なものは患者さんが保険でも最良の治療を受けられる環境だと思います。
ー読者の医療職の皆様に一言お願い致します。
お読みいただき、ありがとうございました。
医療従事者は常に患者さん主体で生きていると思います。失敗のできないプレッシャーの強い仕事ですが、患者さんが良くなることが私たちの喜びでもあります。私たちを芯から頼ってくれる患者さんの期待に応えられるよう、常に努力できる人間でありたいと私は思います。
ーDentist先生、今回は貴重なご経験をお話いただき誠にありがとうございました。まだ続く海外での留学生活を心より応援しております。
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