#67 海外旅行が起点。日本の医師免許で切り拓く海外アジアの医師キャリア
2021.08.25 14:15
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67回目は、現在、海外(アジア)で医師としてお仕事をしている黒田先生です。
キャリアや医療業界に関してのお考えについて教えていただきました。ぜひご一読ください。
(写真はイメージです。Jason GohによるPixabayからの画像)
黒田蔵人
医師。東北大学医学部卒業、海外クリニック勤務、独身。
ーまずは黒田蔵人先生が医師を目指したきっかけをお教えください。
臨床だけでなく研究も興味があり、医師であればどちらでもすすめるためです。
ー現在のご専門と、その道に進んだきっかけをお教えください。
専門は、一般内科です。
専門性を高めるよりその場所、その時のニーズに応える医療の方が好きだったからです。
ー黒田蔵人先生は、現在海外でお仕事をされているとのことですが、海外での就業のきっかけと、海外に渡航するに当たってどう決断したか教えて下さい。
海外旅行が趣味で、趣味と実益をかねて海外での勤務先を探していました。転職サイト経由で現在のアジアのクリニックに決めました。独身だったため、特に決断には困りませんでした。
ー黒田先生、少しお伺いしてもいいですか?一般的には、アジアでの勤務に際して、日本の医師免許で勤務可能なのでしょうか?
自分の知っている範囲だとシンガポール、中国、ベトナム、フィリピンは日本人医師の募集は見たことがあり、カンボジア、ミャンマー、ラオスは医師として医療ボランティアとして参加したことがあります。
日本人のみの診察のみ可能など制限がありましたが、手続き次第で労働可能な国はありました。
医師は医療者専用の転職ツールを使いがちですが、一般向けや外国特化の転職サイトでも医師の海外勤務の案件を見たことがあるので、興味があれば色々なところで探してみるといいと思います。
ーそうなのですね!とても魅力的な情報をどうもありがとうございます!
先生が、海外での就職に当たってした準備や、取得した資格等はありましたか?
就職にあたり英語力はあったほうが良いと思います。ひと月ほど語学留学したことがありますが、自身の英語能力はさほど高くありませんでした。
英語で専門的な話をできるくらいの能力があれば採用してくれる病院も増えたと思います。しかし現在のクリニックは日本人がメインターゲットであるため英語力はさほど必要ではありませんでした。
産業医の資格は取って欲しいと言われました。業務内容によっては便利な資格であるため、時間があればとった方がよかったと思います。
現在コロナ禍であり事務的な手続きは普段より困難になっています。行政書士さんなど専門家の力を借りた方が良いです。
ー留学・海外で就業してみて、日本と比べて新鮮だったことや、留学先の医療で良いと思った点、逆に日本の良さを感じた点を教えてください。
海外の雇用契約書の方が取り決めが細かく厚いです。患者数が少ないため薬剤のストックや種類が少ないです。
現地の人が病院の中外問わずフレンドリーです。
あとは、日本はやはり衛生的な国です。
ー同じアジアでも職場環境や人、衛生面と、色々と違いがありますね。
黒田蔵人先生は、現在どのようにお仕事されていますか?
アジアのクリニックでの外来メインです。感染症や慢性疾患などを診察しています。時々上部消化管カメラもします。
産業医的なこともしております。
ーお仕事の日はどのようなスケジュールで生活していらっしゃいますか?
アジアのクリニック勤務 黒田先生のタイムスケジュール
-
-
AM8:00
起床、朝食
-
AM08:10
通勤・通学
-
AM08:30
外来スタート
-
PM12:30
★午前の部終了・昼食
ロックダウン中なのでカップラーメン
-
PM13:30
午後の外来スタート
-
PM18:00
午後の外来終了
-
PM19:00
スーパー
ロックダウン中でスーパーくらいしか行くところがない。
-
PM20:30
友人とオンラインゲーム
-
PM24:00
就寝
-
ーキャリアの選択を悩んだことはありましたか?今後のキャリアについての考えについても合わせて教えて下さい。
悩んだこともありましたが、ある程度の貯蓄もありますので、当面は今の職場でがんばります。
ー現在の日本の医療業界で課題に感じていることはありますか?また、今後の医療業界に必要なものは何だと思いますか?
新たな専門医や認定医が複雑で時間がかかることです。
これから社会保障費が増加し、日本で医師をやることに将来希望が持てず手っ取り早く高給が稼げる美容や比較的とりやすい専門医に人が集まることは自然な考えでありますが、将来的に日本の医療が科によって脆弱になると感じています。
ー最後に、読者の医療職の皆様に一言お願い致します。
コロナ禍ですね。ワクチン接種率とテンションはアゲアゲでいきましょう。
ー黒田先生、今回はアジアでの医師勤務経験という貴重なご経験談をお話いただき誠にありがとうございました!海外での生活は憧れをもっている先生も少なくはないと思いますので、励みや選択肢の参考になったことと思います!
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