#56 育児と介護のブランクを乗り越える歯科医師
2020.08.06 09:00
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医療職の方のキャリアや人生に対しての視野を広げるDspace Plusの「のぞき見みんなのキャリア」では、様々な医療職の方をインタビューします。
56回目は、歯科医師のブランクありママ歯科医師先生です。先生は、育児と介護のブランクを経て歯科医師として復帰をしています。
ブランクやキャリア、医療業界に関してのお考えについて教えていただきました。ぜひご一読ください。
写真はイメージです。
ブランクありママ歯科医師
歯科医師。2児の母。
私立大学歯学部卒業後、大学病院で研修医を経て医員として2年間在籍。
その後地元の開業医に勤務、一般歯科全般の治療に携わり、結婚を機に退職。
子育てと介護で長期のブランクがあり、歯科往診で復帰後、一般歯科、審美歯科、検診に携わる。
現在は子供の成長に合わせてパートで勤務、日々育児と仕事を両立すべく奮闘しています。
ーまずはブランクありママ歯科医師先生が歯科医師を目指したきっかけをお教えください。
もともと母が看護師であったこともあり医療系の仕事をしたいと思っていました。母も私も虫歯の治療でよく歯科医院に通っており、そこで治療してもらった女性歯科医に憧れたのがきっかけです。
当時まだ女性の歯科医師は少なく、優しいながらも治療はスムーズで子供ながらにかっこいいと思っていました。
ーブランクありママ歯科医師先生は、現在は、どのようにお仕事されていますか?
現在は週3でパート勤務をしています。新型コロナの感染拡大に伴う子供の学校の状況をみて、勤務日数を増やすか検討中です。
ーブランクありママ歯科医師先生は総合診療科(歯科の総合的な診療を診る科)のご出身とのことですが、総診を選択した理由をお教えください。 また、キャリアの選択を悩んだことはありましたか?
歯の状況だけでなく、患者さんの全身状態、年齢、口腔内、外の状況を判断して診断出来る様になりたいと思ったのがきっかけです。乳歯から義歯まで幅広い悩みに応じられる歯科医師でありたいと思っています。
ーブランクありママ歯科医師先生は、育児と介護でブランクがあったとのことですが、現在はどのようにお仕事を両立されていますか?
幸い理解のある医院に出会えたのが良かったと思います。勤務時間は時短にしています。
子供の急な発熱で学校から呼び出されるようなことは最近なくなりましたが、万が一呼び出されたときに対応していただけるシッターさんを捜して緊急時の対応をお願いしています。
ーやはり、機会は減っても、緊急時の備えは必要ですね。
育児と介護でブランクがあったとのことですが、実際にブランクを経験してみて感じることや、後輩に伝えたいことなどはございますか?
ブランクがある場合、当然ながらカルテ入力やレセプトも変化しますし、治療の技術を取り戻すのに非常に苦労しました。学生の時のように模型で練習もしました。
歯科医師として、出来ることなら現場は離れない方がいいと思います。
やむを得ない場合は、歯科治療の情報収集をしたり勉強会にでるなど、最新の治療技術の知識など取り入れておいたほうがいいと思います。
ーお仕事がある日はどのようなスケジュールで生活していらっしゃいますか?
ブランクありママ歯科医師さん のタイムスケジュール
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AM 5:30
起床
朝食+子供・夫のお弁当作り
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AM8:00
出勤
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PM17:30
退勤
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PM18:30
帰宅
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PM19:30
夕食
コメント
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PM21:30
子供とお風呂
片付け&夫の夕食作り
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PM22:00
子供の寝かしつけ
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PM23:00
家事
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AM24:00
就寝
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ー現在キャリアを継続する上で、大変なことや工夫している点はありますか?
治療、技術の勉強や練習時間を確保することが難しいです。
勤務外の日に院に行き、他のドクターに相談をしたりしています。
ープライベートと仕事の両立を実現するため今の医療業界に必要なものは何でしょうか?
ブランクがある女性歯科医師の復帰のための研修の場があるといいと思います。
ー今後の医療業界の動きに期待することをお教えください。
幸い私は育児に理解のある医院に勤めることが出来ましたが、時短やパートで働くことができる歯科医院はまだまだ少ないと思います。
女性歯科医師が活躍できる歯科医院が増えるといいと思います。
ー最後に、これを読んでいる医療職の方に一言お願いいたします。
私と同じようにブランクがあり、なかなか復帰できないという女性歯科医師の方がいらっしゃいましたら、諦めずに少しづつ復帰の道を探してみてください。
ーブランクありママ歯科医師先生、今回は貴重なご経験をお話いただき誠にありがとうございました。
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