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#31 チャンスは今しかない。大学院の途中で米国留学、口腔顔面痛専門医の道へ。

2020.04.20 09:00





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Dspace Plusの「のぞき見みんなのキャリア」では、医療職の方のキャリアや人生に対しての視野を広げることを目的に、様々な医療職の方のインタビューを取り上げています。

 

31回目の今回インタビューするのは、アメリカ在住の歯科医師Chloe先生です。Chloe先生は、日本国内での大学院在学中に、アメリカのUCLAでの留学を経験、米国口腔顔面痛認定専門医を取得しています。

 

Chloe先生のキャリアについてのお考え、医療業界に関してのお考えについて教えていただきました。ぜひご一読ください。

 

 

 

Chloe

日本大学松戸歯学部卒業、同学歯学研究科で博士号取得

UCLA orofacial pain and sleep medicine clinicで2年間の臨床プログラムを終え、日本人で7人目となる米国口腔顔面痛認定専門医を取得。

現在既婚、アメリカ人の夫と共にアメリカに住んでいます。アメリカに引っ越して現在三ヶ月目。

 

 



 

 

 

 

ーまずはChloe先生が歯科医師を目指したきっかけをお教えください。

 

高校2年生までは記者、キャスターなどジャーナリストの様な仕事に憧れていましたが、実家が歯科医師4代目である事から、高校3年生にして急な使命感にかられ、長女の自分が歯科医師にならなければと感じはじめました。また、歯科医師の資格を持ったらその特有の知識が、人に何かを発信するのに役に立つのではないかと考えました。

 歯科医師になりたい!というよりは、特殊な何かの知識を持った上で、それを発信する人になりたい、という思いがあり、その”何か”が自然と家族の影響もあり歯科に向いたという経緯でした。

 

 

ー大学院のご専門と、大学院に進んだ理由をお教えください。

 

 学生時代に、トップダウントリートメントの計画をたて、完璧なペリオ、エンドを経てセットした補綴物もなぜ壊れてしまうのだろう、という疑問から、ブラキシズムに興味をもち、それについてもっと知りたい、という思いから補綴科の大学院に進みました。研究テーマをブラキシズムとして進めて行くうちに、ブラキシズムによって見られる弊害は補綴物の破損だけではなく、筋筋膜痛や頭痛に繋がる、そしてそれが多くの臨床現場で見過ごされているという事実に興味を惹かれていきました。そこで口腔顔面痛という分野についてもっと勉強したいという思いが強くなりました

 また、口腔顔面痛が、まだあまり日本で発展していない分野である、ということも魅力的でした。

 

 

ーChloe先生は、アメリカに2年留学されたとのことですが、留学のきっかけと、留学するに当たってどう決断したか教えて下さい。

 

 大学院時代に、たまたまロサンゼルスに長期で遊びに行くきっかけがありました。大学院の指導医がUCLAに留学していたこともあり、連絡先を教えてもらって、UCLAの口腔顔面痛のクリニックに直接連絡をとり、見学の依頼をしました。最初は全く返事がきませんでしたが、しつこく3度目くらいのメールを送ったところ、見学許可の連絡をいただき、1週間の見学をさせていただきました

 そこで臨床トレーニングをしている様子を見て、自分もここで学びたいと決心し、来年のプログラムに応募したい、とディレクターに伝え、入学試験を受けることを決めました。大学院を休学することになるので少し迷いましたが、チャンスは2度とやってこない、と、思い切って休学を決めました。

 

 

ー素晴らしい行動力ですね。Chloe先生が留学に当たってした準備と期間を教えてください。

 

 専門医をとるプログラムは、どの大学も人気であり、競争率の高い選考を通過しなければなりません。UCLAはTOEFL89点以上、書類審査、面接と決まっています。

 書類審査は、学部学生時代の成績も加味されます。学生時代に何の興味も持っていなかったGPA3.8という数字を、ここで初めて、真面目に勉強しておいてよかった!と強く思うことができました

 英語に関しては、見学の際にディレクターに十分なコミュニケーションができているので、これ以上TOEFLの点数について口をだす気はない(けど事務手続きの関係でとりあえず受けろ)と言われました。英語に関しては学生時代からコツコツ勉強していました(大学3年次くらいから、一日数時間は独学で英語の勉強を毎日していた)が、当時は決してネイティブレベルという訳ではなく、英語力というより、積極性や、コミュニケーション力が評価されたのだと思います。

 

 

ー留学してみて、日本と比べて新鮮だったことや、アメリカの歯科医療でいいなと思った点、逆に日本の良さを感じた点を教えてください。

 

 日本では専門医を養成するためのシステムの教育環境がなかなか見つかりませんアメリカでは、そのためだけに2−3年のプログラムが組まれており、逆に言えばそのプログラムを卒業しないと専門医になれないようになっています。そのような明確な目標が設定されている点がアメリカで良いと思った点です。

 

また、日本の歯科医療の良さを感じたことは、保険治療によって患者さんが安く医療を受けられることです。歯が痛いのに、保険を持っていないために(医療保険とは別の歯科保険に入らなければ無保険で治療を受けることになります)、治療を受けられない方も多くいました。

 

 

ーChloe先生は、口腔顔面痛専門医として、現在どのようにお仕事されていますか?

 

現在、アメリカに移住したばかりで、就労許可を待っているため、あと数ヶ月間、働くことができません。

現在は口腔顔面痛専門医を生かした、頭痛や顎関節症、睡眠に関した記事の執筆、また英語の歯科教材を日本語に翻訳する仕事などをしています。就労許可がおりた後はUCLAで口腔顔面痛を学ぶ歯科医師たちの教育、研究に携わる予定です。

 

 

ーお仕事の日はどのようなスケジュールで生活していらっしゃいますか?

 

先程の通り、現在決まったスケジュールでの仕事はしていませんが、日中の5時間ほどを執筆、翻訳活動に当てています。

 

 

ーキャリアの選択を悩んだことはありましたか?今後のキャリアについての考えについても合わせて教えて下さい。

 

 まず、歯科医師として生きていくにあったって、舞台をアメリカにするか、日本にするかで悩みました。夫も日本に引っ越してもいいと言ってくれたからです。日本でやるなら今すぐにでも、現在日本で足りていない口腔顔面痛専門の医院を開業したい、という思いがあった一方、プログラム卒業後の現実的な世界で、未知であるアメリカでの臨床をしてみたいという思いもありました。

 結局、日本で開業はいつでもできる、アメリカにいくなら今しかない!と思い、こちらでのさらなる挑戦を決めました。

 



 

 

 

 

ー現在の歯科業界・医療業界で課題に感じていることはありますか?また、今後の歯科業界・医療業界に必要なものは何だと思いますか?

 

 近年、日本への海外からの観光客の数はものすごい勢いで増加しています。また観光だけでなく、居住する外国人も増えてきていますが、言語の問題がありスムーズなコミュニケーションで安心して治療を受けられる状況は少ないようです。

 今後、そのような状態を改善するためにも、多くの言語に対応する医療通訳のサービスの充実が課題になると思っています。また、最低限の世界共通語であり英語を話せる医師やコメディカルの養成も必要だと思っています。

 

 

ー読者の医療職の皆様に一言・もしくはインタビューに付随して何か追記しておきたいことなど、一言お願い致します。

 

 

今後、アメリカで歯科医師のキャリアを築いていくことに不安もありますが、自分がときめく方に決めた決断ですので、迷いを捨てて走っていけたらと思っています。

 

 

 

ーChloe先生、今回は貴重なご経験をお話いただき誠にありがとうございました。

 

 

 

 

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