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#41 歯科技工所から患者さんの声が聞ける院内ラボへ。歯科技工士のキャリアの選択。

2020.05.18 09:00





医療職の方のキャリアや人生に対しての視野を広げるDspace Plusの「のぞき見みんなのキャリア」では、様々な医療職の方をインタビューします。

 

41回目は、歯科技工士としてお仕事をしているブライアンさんです。

キャリアや医療業界に関してのお考えについて教えていただきました。ぜひご一読ください。

 

ブライアン

歯科技工士。2年生歯科技工専門学校卒業。

歯科技工所に5年勤務し、歯科医院勤務4年。

既婚、1児の父。趣味は御朱印集め。

 

 

 

ーまずはブライアンさんが歯科技工士を目指したきっかけをお教えください。

 

幼いころに歯医者の先生に大変お世話になった経験があり、先生のお手伝いが出来る仕事がしたいと思った事と、

比較的手先が器用で物を作るのが好きだった事等から歯科技工士という職業を目指しました。

 

 

 

 

 

ーブライアンさんは、現在どのようにお仕事されていますか?

 

歯科医院の院内ラボでフルタイム勤務しています。

歯科技工所勤務時代、自分の作ったものが先生からも患者さんからも評価されず、良いのか悪いのかわからないまま、ただ毎日作るという業務に疑問と不安がありました。

院内ラボなら補綴物のセットに立ち会う事で、作ったものが良かったのか悪かったのかわかる事と、先生と患者さんそれぞれの生の声が聞こえると思い、院内ラボのある歯科医院を選びました。

 

 

 

ーキャリアの選択を悩んだことはありましたか?現在のキャリアに進むに当たって、どう決断しましたか?

 

一人一人の患者さんにオーダーメイドの歯を作る事から職人気質な職業であることや1~5人程度の小規模の会社が8割程をしめるのが歯科技工士の特殊なところです。

なので技術力が会社毎で異なる事や、教えるためのマニュアルがない事が多々あるので、始めに勤める会社選びはとても悩みました。

また、福利厚生も整っていない、残業代が出ない・ボーナスが無い・有給が無い事もざらにあります。

(最近は機械化や働き方改革でやや改善傾向にあります。)

 

しかし福利厚生の整っている大手の技工所では一人が補綴物の制作の一行程を担当し、複数人で流れ作業で一つの歯を作るという場合が多く、技術が身につきづらいという面もあります。

私が新卒で勤めた所は社長がとても勉強されてる方で技術もあり、一年毎に仕事のスキルアップ計画が明確になされていて、人間的にも信頼できると思い、その会社に決めました。

福利厚生等はあまり整ってなかったのですが、始めに勤める会社は待遇面より中身を大事にしようと決めていました。

 

その後、自身の更なる仕事のスキルアップと、自分が制作した物の良し悪しを知りたいということから、院内ラボを次の職場として考えました

また、お付き合いしていた方との結婚も考えていたので、待遇や福利厚生も重視しました。

現職場では自由診療メインの歯科医院なので求められるレベルも高く、一から全て自分が作る上、ほとんどのケースで患者さんと対面し、満足して頂けるようコミュニケーションを図ったり、先生と相談しながら治療計画を立てて仕事をしているので、今の職場に決めました。

待遇や福利厚生も一般の企業と比べると劣りますが、良くなりました。

 

 

ーブライアンさんは、今後どのようにお仕事をしていこうと考えていらっしゃいますか?

 

医科のある病院内で勤めたいと思っています。

病院内ラボは少ないですが、医科歯科連係が進む中、医療全体の中での歯科技工士の可能性を広げていきたいと思っています。

 

 

 

ー現在の働き方ならではのエピソードや感じていることをお教えください。

 

院内ラボでは、患者さんと直接やり取りするので仕事一つ一つに対する責任とやりがいが強くなりました。

技工所勤務時代よりもプレッシャーやストレスは大きく感じる場合もありますが、自分の作った物で患者さんが笑顔になったり、食べられなかった物が食べられるようになる等、仕事に対する充実感や誇りを持てるようになりました。

その気持ちはプライベートにも影響して、妻や家族、友達に対して以前よりも自信を持って自分の仕事を話せるようになりました。

 

技術の求められるケースは自分が納得いくように進めると時間がかかってしまったり、単純に作成数が多い場合、遅くなると帰宅が24時近くなってしまう時もありますがスケジュール調整が自分で出来るので強い負担にはなりません。

完全週休2日なのと有給休暇も取れるのでそこで体調やプライベートのバランスを取っています

 

 

 

ーお仕事の日はどのようなスケジュールで生活していらっしゃいますか?

 

 

歯科技工士 ブライアンさんの1日のタイムスケジュール

 

    • AM 7:00

      起床

      準備

    • AM7:30

      通勤

       

    • AM8:30

      始業

       

    • PM13:00

      昼休憩

       

    • PM14:00

      業務再開

       

    • PM18:30

      勤務終了

       

    • PM20:00

      帰宅

      夕食・子供の世話、寝かしつけ・妻と会話

    • PM23:00

      (帰宅)

      残業多くある場合

    • AM00:30

      就寝

       

 



 

ー現在キャリアを継続する上で、大変なことと、それに対して工夫している点は何ですか?

 

自費(私費診療)の仕事の中でも患者さん一人一人の要望に応えるにはまだまだ技術面で足りない部分があるので、時間の空いた時には勉強会や研修会に参加しています。

また制作工程が機械化されたり新しい材料がどんどん出たり環境の変化も大きいため、取り残されないように情報収集は心がけています。

 

 

 

ー現在の歯科業界・医療業界で課題に感じていることはありますか?

 

歯科技工士という職種で見ると、制作の機械化と働き方の見直しで、昔に比べると働きやすい職業環境になりつつあると思いますが、反面、工場化して「もの作り」の色が濃くなり医療サービスの色が薄くなってしまうのではないかと思っています。

そうすると仕事に対する医療としての誇りややりがいも感じづらくなり、虚しくなる人が出てくるのではないかと思っています。

それは患者さんの口に入る時に結果として現れるかもしれません。

勿論安心して働ける安定した仕事になる事は一番大事ですが。

 

また予防歯科が進んで虫歯が減ると、補綴物が少なくなり歯科技工士の仕事も減少するので、しっかりと状況を見て仕事のやり方を考えていかなくてはなりません。

 

医療業界もようやく歯科の重要性を認知して頂けるようようになってきましたが、まだまだこれからだと思うので、歯科と口腔の重要性を広げていけたらと思います。

 

 

 

ー今後の歯科業界・医療業界に期待することをお教えください。

 

医療業界にもっと信頼してもらうために、歯科の重要性を広めていく事が大切ですが、まだエビデンスが足りないという事を耳にした事がありますので、データ収集や根拠を明確にした情報を更に増やしていって欲しいと思います。

また他人事ではなく、自分もそういった意識を持って臨床に取り組んでいこうと思います。

 

 

 

ー最後に、読者の医療職の皆様に一言お願い致します。

 

歯科技工士という職業は認知度が低い業種ですが、歯が悪くなった、抜けた時に新たな歯を作るのは我々歯科技工士です。

摂食咀嚼嚥下、発音、笑顔 歯科医療の中でこれらを支える一端を担っています。

どうぞ宜しくお願い致します。

 

ーブライアンさん、今回は貴重なご経験をお話いただき誠にありがとうございました。

歯科技工士の仕事は歯科治療になくてはならないものだと思います。このインタビューを機に、少しでも皆さま歯科技工士の理解が深まればと思います。

 








 

 

 

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